BÖHLER N360

BÖHLER N360 は、耐食性を持つマルテンサイト系ステンレス鋼で、加圧ESRプロセス(P-ESR)を使用して製造されています。従来のクロムおよびクロムモリブデン鋼と比較して、BÖHLER N360 は、耐食性と靭性が向上し、高い硬度と圧縮強度を備えています。

通常、ベアリングやボールねじなどの防摩擦軸受部品、エンジニアリングおよび医療業界で使用される耐摩耗部品(ナイフやその他の切削工具、シャフト、プラスチック押出成形、ドライバー、ドリル、ファスナー、エンジン部品など)に使用され、硬化および焼戻し後の硬度が58 HRC 以上で、耐腐食性と耐摩耗性が求められますが、用途はこれらに限定されません。

溶解方法

大気溶解 + P-ESR

特性

N360は耐食性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼で,P-ESR工程によって製造されています。大気溶解で製造されたクロム鋼およびクロム-モリブデン鋼と比較して,N360は耐食性,靱性が改善され,高強度と高圧縮強度も実現しています。

素材番号

Market grade
X30
SEL
1.4108
EN
X30CrMoN15-1
UNS
S42027

標準規格

DIN
DIN SEW 400
ASTM
F899

化学組成

* 化学成分(平均)

C
0.25 to 0.35
Si
max. 1.00
Mn
max. 1.00
P
max. 0.030
S
max. 0.025
Cr
14.00 to 16.00
Mo
0.85 to 1.10
Ni
max. 0.50
N
0.30 to 0.50